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鍛冶の神ヘパイトス
ヘパイトスは天界の炉の番人であり、鍛冶屋の神、職人の神である。ヘパイトスはヘラとゼウスの子である。他の神々は美しい姿をしていたが、ヘパイトスは不格好で、両足がねじれていたそうである。
このヘパイトスの「足が不自由」という要素は、我が国でも見られる。鍛冶の神「一本たたら」は足が一本しかない。鍛冶を行うための「炉」の温度を絶えず一定にするため常にふいごを足で使わなくてはならないため、鍛冶職人の多くが足を悪くしてしまう。また片目は常に炎を凝視するため、眼を悪くすることが多い。ヘパイトスもこの鍛冶職人の病に冒されていたともいえる。 こうして考えると鍛冶の神というものは、鍛冶が世界中に広がってゆく中で、様々なところで語り継がれていったのだろう。鍛冶技術は常に文明の最先端であり、その導入が国力を高めた。またその技術の多くは門外不出であり、ヘパイトスが海の奥深くで様々なものを作ったことにも表れている。また一方でそのような技術を持っている者は神職であるか、または差別を受ける身分のものである。醜いヘパイトスは一方で美しいアフロディーテを妻とする。そこに聖と卑の混合が見られる。常に職人は醜い土から美しい黄金を生み出す。その思想がのちに錬金術として人々の尊敬と軽侮を生み出すことになるのだろう。 by homeandhome | 2004-09-07 20:03 | 神話
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