龍の雄は角が根本より先が太くなっており、とがったたてがみを持っているそうである。また鱗はびっしりと重なっている。眼は深く、鼻がが広い。上半身は壮大で下半身は細くなっている。一方雌は角に起伏がなく、眼が連なり、鼻筋がまっすぐで柔らかいたてがみ、薄く重なった鱗と太い尾を持っている。
なんとなく、この話を考えてみると、これはその書物が書かれた時代の「美しい人」の条件であるように思える。男性は広い鼻、深い眼、女性はまっすぐな鼻と切れ長の眼。と考えるとやはり中国の人にとって龍は理想を体現した特別な動物であってほしいのだろう。